私の考え
1.味噌とは何か
元来味噌とは、いたみ易い蛋白質を長期に保存する食物、つまり保存食として発展してきたものです。その始まりは、古代日本人が塩を手にした時期と殆ど同時期であったと考えております。又、大陸よりの渡来ではなく古代日本人が自ら、つくり上げたものではないかと思っております。“塩とカビと蛋白質”これが味噌の原点なのです。
2.味噌のその後の歩み
古代当初の味噌は、味噌と言えるかどうかも定かでないほどの未熟な食べ物であったと思われます。以後長い歴史の中で、先人達による“うまみ”を出すための懸命な努力が続けられたと思います。即ち、“材料を穀物に限定する”“さまざまなカビの中から麹カビのみ選び出す”“穀物の蒸煮技術”“製麹技術の確立”更には“塩分、水分の調整”等、改善に改善が重ねられたのではないでしょうか。
3.何故味噌は今日まで生き残ったか
一口に言って“うまかったから”と考えております。但し、今日の一般にみられがちな甘味料、化学調味料、着色料等を添加したとりあえずの技による味噌ではありません。これらは、瞬時のうまみは出せても、“持続するうまみ”は出せません。長い長い歴史の中で培われた先人達の“創意と工夫の技”これこそが味噌の生き残りの原点なのだと思います。
4.うまいものとは
“飽きられないもの”言いかえれば“うますぎないもの”。これこそが真のうまいものだと思っております。
5.手作りだけが伝統か
昨今の様に“手作り”をことさらに強調する風潮はいかがなものか、少しばかり抵抗を感じます。足では物はつくれないのですから・・・。機械ですませることは機械にまかせればよいと思います。機械に出来ぬことだけをしっかりと人間が受け持てば“うまいもの”づくりは充分に出来ますし“伝統の堅持”とも矛盾しないのではないか。ムラのない製品を衛生的に且つ大量に作り出せるこの機械を、要はいかにうまく使いこなすかではないでしょうか。
6.お客様へ
この度は弊社ホームページにアクセスしていただきまして、誠にありがとうございます。心より御礼申し上げます。弊社の製品は、前記のような趣旨のもと、相当の思い入れで製造した自信作でございます。どうぞ、末長くお取り引きくださいますようお願い申し上げます。
株式会社大のや醸造 相談役 武田 哲宗